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中薬が日本の漢方よりも約8倍処方が豊富な理由

中医師と西洋医師はライセンスが別

中国の漢方薬(中薬)が日本の漢方よりも発展している理由の1つに医師制度の違いがあります。中国、台湾、香港、シンガポールなどでは中医学を専門に学ぶ学部に6年~7年在籍し資格試験に合格した中医師のみが中薬を処方し、鍼灸治療を行えます。

中國醫藥大學 ‐ 台湾で中医師を目指すなら7年
https://adm21.cmu.edu.tw/

シンガポールで中医師を目指すなら5年(フルタイム)から7年(パートタイム)
https://digitalsenior.sg/tcm-courses-singapore/

韓国で韓医師(韓国漢方)を目指すなら6年
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E5%8C%BB%E5%B8%AB

日本における漢方専門医とは
http://www.jsom.or.jp/medical/specialist/system.html

中医学と西洋医学の学部と医師ライセンスが制度上分かれていることが、中医師の専門知識を必然と高くしています。

日本は明治維新で西洋が優れているという時代風潮に呑まれ伝統的な漢方医制度を廃止し医師ライセンスを西洋医学ひとつにしてしまいました。

シンガポールで中医師による漢方処方なら‐お問い合わせページ

そのような背景から日本では大学の1カリキュラムとして漢方を学んだ西洋医や薬剤師が漢方を扱います。西洋医学と東洋医学のハイブリッド治療ができるという点では優れていますが、漢方・中医学を5-7年間専門的に学ぶのと、カリキュラムのひとつとして学ぶのではアプローチに多少差が出るのは否めないでしょう。

扱える原料生薬や処方の量が圧倒的に違う

その歴史的背景の違いにより、それぞれ独自に発展を遂げてきました。そのため現在、日本と中華圏とでは使用する原料生薬や処方についてはその数に大きな違いがあります。

医療用漢方中医 ‐ 約1200種
日本 ‐ 148種
一般用漢方中華圏 ‐ 約4500種
日本  ‐ 約300種
生薬配合複数の生薬を混ぜ合わせられる資格者

中華圏 :中医
日本  :西洋医
薬剤師は規定された294処方の内、210処方内で処方が可能。

生薬原料・中華圏 ‐ 616種
・日本  ‐ 212種

このような膨大な数の漢方から中医師は一人ひとりの症状を診断して漢方を処方します。なので、「この症状にはこれが効いた、これは副作用があった」など、いかに経験値を高くするかが中医師としての実力に直結するため、中医師は日々進歩している中医学の新しい情報を常に収集し共有しています。

現在日本でも漢方への関心が高まっていること、保険適用内の漢方が非常に安価であることから日本でも今後ますます漢方は発展していくことでしょう。しかしながら、やはり医学制度の違いと扱える生薬の違いから、中医師が処方する漢方がより多様な症状を治療できる可能性が高いと言えるでしょう。

国際中医師は医師ではありません

日本でも漢方に対する関心の高まりから、「国際中医師」という資格が同時に注目されています。国際+中医師という命名から、国際的に中医学で診療できる医師という勘違いをされる方が多いと聞いています。

この資格は民間資格(合格率99%)であり、どの国においても診察は禁じられています。正しい中医学の知識を普及するために作られた資格制度で、こちらの資格保持者は漢方と中医学に詳しい人という位置づけになります。

  • 日本では漢に由来する医学ということで「漢方」と呼ばれるようになりました。漢方は和語のため中国では通じません。
  • 漢方は中華圏では「中薬」と呼ばれています。
  • 台湾、香港、シンガポール、韓国などでは伝統医療の医師免許と西洋医学の医師免許が分かれてます。
  • 国際中医師は民間資格です。医師ではないので診療は禁じられています。
  • 中華圏と日本では医療用漢方の差は8倍

シンガポールにお越しの際にはぜひ、鍼治療と合わせて漢方相談にお越しください。
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ABOUT ME
Nilufer
皆さまの美と健康をサポートいたします。「自分の底力を上げるケア」と題し、シンガポールにて、よもぎ蒸しx東洋医学(鍼と漢方)xハーブ関連事業を展開。
よもぎ蒸し+鍼治療