このページでは漢方(中医学)による血虚の性質とおすすめの食材を説明しています。漢方(中医学)では、健康的でない偏った体質には8つあると考えます。
・気虚(体や内臓を動かす力が足りない)
・陰虚(体液が足りない)
・血虚(血が足りない)
・陽虚(体を温める力が足りない)
・気滞(体や内臓を動かす力の流れが悪い)
・水滞(体液の循環が悪く水が溜まっている)
・血瘀(血の循環が悪い)
・陽盛(体の熱が多すぎる)
血虚体質の特徴
血虚の人の状態は、以下の様なものです。
- 集中力がない
- 血色が悪い(青白いか黄色)
- 髪や肌がぱさつく、フケなどもでる
- 不安感がある
- 女性なら月経量が少ない(通常の月経血は20-140ml)
- 眼精疲労やドライアイがある
- 筋肉が痙攣したりつりやすい
- 不眠か、夢が多い
- 月経が長引く
- 皮膚が乾燥して荒れている
- めまい立ちくらみが起こりやすい
- 爪が脆いひび割れるササクレができやすい、のいずれかまたは全て
- 生理不順
- 生理では出血の色が薄い
- 生理の後半に生理痛がある
過半数の項目に当てはまる人は、血虚の体質を持っていると見て間違いないでしょう。血が不足していて、皮膚や脳、筋肉、爪に十分な栄養が行っていません。
ここでいう血の不足は、鉄分の不足だけでなく、ビタミン・ミネラル・タンパク質など、血が持つ栄養全般の不足を指すと考えてください。
血虚の人が摂るべき食材
血虚の人が摂るべき食材は、まず補血・養血の食材(血を補い養う)です。補欠・養血の食材として、手に入りやすいものは
【豆類】
・黒豆
【野菜類】
・あしたば
・エゴマの葉
・枝豆
・しめじ
・チャービル
・にんじん
・パセリ※
・ほうれん草
・よもぎ
【果物】
・カシス
・なつめ※
・ぶどう
・ライチ※
【種実類】
・黒ごま
・松の実※
【魚介類】
・赤貝※
・あさり
・あなご※
・あわび
・イカ
・イワシ※
・うなぎ
・牡蠣
・かつお
・鮭※
・さば※
・すずき
・たこ
・たちうお※
・たら
・ニシン※
・はた
・ひじき
・ぶり※
・まぐろ※
・マテ貝
・まながつお
【肉類】
・鴨肉
・牛肉
・牛レバー
・クジラ肉※
・鶏レバー※
・豚足
・豚レバー※
・うずら卵
・鶏卵
・卵黄
などです。
また、いくら血を補っても、それを流す力がないと、今度は血瘀体質になってしまいます。活血の食材(血行をよくする)が必要です。活血の食材で手に入りやすいのは、
【主食類】
・赤米
・黒米
【芋類】
・こんにゃく
【豆類】
・黒豆
・納豆※
【野菜類】
・あしたば
・エシャレット※
・クレソン
・ザーサイ※
・ししとうがらし※
・セージ
・玉ねぎ※
・チンゲン菜
・なす
・菜の花※
・にら※
・バジル※
・パセリ※
・ふき
・みょうが※
・モロヘイヤ
・ローズマリー※
・クランベリー
・グレープフルーツ
・すもも
・ブルーベリー
・生プルーン
・みかんの筋
・桃※
・カカオ
・くり※
【魚介類】
・赤貝※
・イワシ※
・うなぎ
・かたくちいわし※
・鮭※
・さば※
・さんま
・ししゃも
・ニシン※
・はぜ
【その他】
・黒砂糖※
・酒粕※
・サフラン
・酢※
・ターメリック※
・味噌※
・甘酒※
・ハイビスカスティー
・醸造酒※
・焼酎※
などです。
さらに、漢方(中医学)の考えでは、十分な気が十分な血を生み、十分な気の巡りが十分な血の巡りを生むと考えるので、補気の食材、理気の食材も同時に取るべきです。詳しくは気虚の文章を参考にしてください。
血液も体液の一種なので、血液を真の意味で補うには、補血の食材とともに、体液を補う滋陰類も必要になります。これは陰虚の文章を参考にしてください。
そして、血虚の人は血が足りないので、四肢に血が熱を運べず、末端冷え性になることが多いです。そのため、体を温める食材を多めに摂ったほうが良いでしょう。※をつけた食材が体を温める食材です。
血虚体質の人へのアドバイス、まとめ
血虚の人は、補血の食材をベースに、補気の食材、理気の食材、活血の食材、滋陰の食材をバランス良く取り入れた食事を摂るといいでしょう。
漢方(中医学)で見た体質を改善するには、特別な生薬が必ずしも必要なわけではありません。スーパーの食材で十分、体質改善の薬膳が作れます。
具体的なレシピ
・イカとセロリのカレー風味炒め
・黒米入りイカ飯
・赤米入りごはんのゆかり混ぜごはん
・玉ねぎスライスのかつお節和え
・黒豆カレー
・三つ葉どっさり親子丼
など、上に挙げた食材だけでいろいろなものが思いつきます。
上に挙げえた食材の中では、補血・養血類と活血類を兼ねるもの、活血類と理気類を兼ねるもの、補気と補血・養血類を兼ねるものが数多くあります。それらをうまく使いこなすといいでしょう。
ちなみに、血虚の人は女性にとても多いので、血虚と血虚以外の体質を併せ持つ人も多いです。以下に特徴を書いていきます。
・気血両虚体体質
体の気が足りず、十分な血も生み出せなくなり、気も血も不足してしまった状態です。
最初に説明した気虚の体質とここで説明した血虚の体質を併せ持ちます。食事量が少なく、末端冷え性の人は気血両虚体質である可能性が高いです。
この場合は、基本的に、まず十分に気を補ってから、徐々に補血していきます。
・血虚血瘀体質
体の血が足りず、十分な血の流れが生み出せなくなって血瘀体質にもなってしまった状態です。下半身が冷えるのに上半身がのぼせる人は血瘀体質である可能性が高いです。
この場合は、血を補いつつ血を流していきます。基本的に補血の食材と活血の食材、理気の食材がメインになります。
※自宅で温活・サロンのよもぎ蒸しを日本とシンガポールでレンタルしています。ご興味のある方はLINE@でご連絡ください。よもぎ蒸しレンタル詳細ページ