コロナ禍、海外から日本に帰省する方も増えています。東京羽田や、成田空港での入国については情報が多いものの、福岡空港での入国についての詳細が不足していると感じました。
そこで今回、コロナ禍の福岡空港での入国について、実際に規制された方にレポートを頂きました。少しでも皆様の不安が減ること、スムーズな入国を願っています。
※ 飛行機を降りると唾液検査があります。唾液検査の10分前は飲食不可のため、飛行機を降りた時点で極力飲食を控えることをおすすめします。
この記事を読んでわかること
- 入国に必要な書類一式
- 福岡空港での入国、一連の流れ
福岡空港に到着した時の状況
2021年4月某日、シンガポールから福岡空港で日本に帰国しました。SQ(シンガポールっ航空)の直行便を利用しました。乗客は30名ほどで、マレーシアやインドネシアから経由の方もいました。
午前9時に福岡空港に到着。入国できたのは2時間後でした。
新型コロナのため厳格化している入国時の諸々の手続き、唾液採取してからの検査を含め、2時間は、スムーズな方と言えるでしょう。
パスポートに帰国のスタンプを押してもらえる入国審査のカウンターにたどり着く前に、大きく分けて、3つのチェックがあります。
- 必要書類
- 唾液検査
- アプリの動作
この3つをチェック
① 必要書類のチェックについて
福岡空港到着後、ボーディングブリッジを通過し、通常ならそのまま入国審査ですが、コロナ禍ですので、係員の方たちの誘導で空港のビルの外を通り1階に案内されます。
私が日本に帰国した日のシンガポールからの乗客は約30人でした。間隔をあけて座るようにと、ボーディング前の待合室の椅子に案内されました。
乗客の中には、インドネシア、マレーシアからシンガポールを経由して福岡に到着されいる方もいました。全員が間隔をあけて椅子に座ったあと、マイクで用意が必要な5つの書類について、説明がありました。
5つの書類とは、以下の通り。
福岡空港での入国時に必要な5つの書類
a . 検疫法第12条の規定に基づく質問 (福岡空港到着後に配布)
b.検査証明書 (出国前に検査した陰性を証明するもの)
c.誓約書 (厚生労働省のサイトから入手 )
d.健康カード (福岡空港到着後に配布)
e.QRコード (質問Webで登録後に表示されるQRコード)
私はシンガポールから出国しました。3と5は、在シンガポール日本大使館のサイトに掲載されていた厚生労働省のリンクから入手しました。※ お住まいの国の日本大使館サイトをご確認ください。
https://www.sg.emb-japan.go.jp/itpr_ja/keneki_0108.html
<a. 検疫法第12条の規定に基づく質問>
シンプルな3つの質問です。(“はい“に〇すればオッケーです)
■出国前72時間以内にPCR検査を受け、陰性を証明する書類を持っているか?
■厚生労働省が指定するアプリ3つをスマートフォンにインストールするか?
■アプリがダウンロードできない場合の対処の質問
<b.検査証明書>
出国72時間以内にPCRテストをうけ、陰性を証明してもらった書類です。
シンガポールの場合
私は、“Pre-departure Test”で検索しオンラインで予約しました。“Pre-departure Test”で予約すると、シンガポール政府が出国に関して必要としている情報を載せた書類を発行してくれます。
シンガポール政府が要請するNotarize(有資格者による認証)した書類も一緒に発行してくれました。 政府指定クリニックでPCRテストするには、予約が必要です。訪問の際には、パスポート、予約しているフライトの日程表を必ず持って行きましょう。費用はSDG160ドルでした。
以下は、在シンガポール日本大使館の情報です。日本に入国の際に提出する検査証明書に記載しておくべき項目です。
私が発行してもらった検査証明書には、FIN(個人特定情報)、結果判定日時の記載がありませんでしたが、入国できました。
<c.誓約書>
私は日本の厚生労働省のサイトから印刷して記入してもっていきましたが、誓約書はチャンギ空港でボーディングの際にも配布されます。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00249.html
最初のページに氏名を記入し、2ページ目に記入する項目は以下の通りです。
<d. 健康カード>
このカード、“入国される皆様へのご協力のお願い”の右上に小さい文字で健康カードと書いてあるだけので、この書類が健康カードと認識するまでに多少時間がかかりました。
このカードは後々重要になるため、しっかり保管してください。唾液採取の際にも、この書類をもとに受付番号が発行され、番号のシールが貼られます。空港を出る時、手元に残るのはこの書類のみです。
裏のページに2つの質問があります。私はどちらもNOでした。
■過去14日間の健康症状、陽性者と接触があったかなど
■新型コロナで変異ウィルスが確認された国がリストしてあり、過去14日間にリストにある地域に滞在していたか?
<5. QRコード>
厚生労働省のWebサイトにある質問票に回答し、その最後に表示されるQRコードの提示を求められます。
私は、シンガポールの空港で、搭乗を待っている間に回答しQRコードをスクリーンショットして保存しておきました。
質問票はこちら↓
https://arqs-qa.followup.mhlw.go.jp/#/
② 唾液による検査
5つの書類のチェックが終わると、2階に移動します。そこで先ほどの、誓約書、健康カードを受付のカウンターで提示します。
確認が終わると、唾液による検査の受付番号が発行されます。その書類をもって前に進むと、人差し指くらいのサイズの入れ物と、プラスティックでできたじょうごを渡されます。入れ物の中に、じょうごを使って、唾液の採取を指示されます (約1センチ程度)。
ここで気を付けていただきたいのが、この採取の前、10分は飲食をしないことです。理由は、飲食していると採取した唾液を検査する際の精度が落ちるからだと思います。
無駄な待ち時間を省くためにも、飛行機を降りたら、極力飲食を控えることをお勧めします。
③ アプリの動作のチェック
唾液の採取が終わると、いよいよ最後セクションです。まず、最初に、質問Webで回答したものと、唾液を採取した際に発行された受付番号との紐づけが行われました。
受付番号のシールは健康カードと誓約書に貼られました。検疫法第12条の規定に基づく質問、検査証明書、誓約書の3つはここで回収されます。
隣のテーブルへ移動し、政府が指定しているアプリがちゃんと動作しているかを担当者がチェックします。
ダウンロードが必要な3つのアプリ
- COCOA
- OEL
- WhatsAppもしくはLINE
まず、COCOA。シンガポールでダウンロードした時は、ロケーションのせいかうまくアプリが起動しませんでしたが、係の方が丁寧に設定してくれました。
次に、OEL(Overseas Entrants Locator)です。こちらも係の方が、丁寧に設定くれました。
最後に登録しているメールアドレス、WhatsApp(もしくはLINE)の番号に連絡ができるか、テストメール、テストコールをしました。
両方とも受信できたので、検査の結果が出るまで待つように言われ、約30分程度で私の受付番号が呼ばれました。
晴れて陰性が証明されて、健康カードに陰性結果のシールが貼られました。その後に、入国審査へ移動しました。
以上が、飛行機を降りてから入国審査前まえでの流れ(約2時間)です。私は、一番最初に案内された席が前の席だったので、待ち時間が後半の席の人より短かったと思います。
OELについては補足すると、入国の翌日にメールでIDとパスワードが届き、一日1~2回プッシュ通知で、現在地の提出を求められます。
すべてを終えての感想は、想定してより、短い時間で入国できたこと、係のみなさんが慣れないオペレーションの中でも対応が非常に丁寧なことがありがたく、あと唾液検査は日本は無料だったことに驚きました!
これから福岡空港で入国を予定している方のお役に立てたらいいなと思い、記事にしました。みなさまのスムーズな入国と、入国後の安全、そしてコロナの終息を心より願っています。