鍼・漢方の保険適用について(シンガポール)

シンガポールではちょっとした不調から深刻な症状迄は漢方や、鍼治療で治すという意識が国民に幅広く根付いています。そのため、自然治癒力、自己免疫を重要視した中医学(TCM:Traditional Chinese Medicine)での治療も多くの保険でカバーされています。

すべての保険会社が漢方や、鍼治療を保険適用としているわけではありません。ご加入の保険の種類によってカバーされる範囲は異なります。先ずはチェックを!

  • A社の場合:毎年$3000までカバー、一回の治療につき$120まで。
  • B社の場合:B社指定TCMでの治療のみをカバー、一回の治療につき$30まで。
  • C社の場合:診察費のみカバー、治療は実費。保険適用無し。

シンガポールで販売されている保険商品は膨大なため、「保険がどこまで適用されますか?」という質問に関しては、「ご加入の保険によります」という返答になってしまいます。

1.ポリシーナンバーを保険会社に問合わせる

先ずは、今一度ご自身が加盟している保険のポリシーナンバーを確認し、ご加入の保険会社に中医学/TCMでの保険適用範囲についてお問い合わせください。

保険会社からのカードを持っている方は、カードの裏にポリシー番号が記載されています。英語に問題の無い方は、そのポリシー番号で保険会社に問合せてください。

または、会社の人事部に鍼や漢方の保険適用について聞いてみてください。手続きや適用範囲など通常は詳しく教えてもらえます。

2. かかりつけの医師(GP)に相談する

保険会社との確認ができましたら、先ずはシンガポール医療制度のご理解お願いしております。日本では自己判断で専門医へ直接かかることができます。(例えば、眼が痛くなったので眼科に行くなど)しかし、シンガポールでは保険適用のためには、まずGeneral Doctor(GP)の診断書と専門医への紹介が必要です。こちらは、限られた人材と設備で運営されている専門病院を有効に活用するための制度です。

因って保険適用に関しては、GPにかかり不調などを説明し一筆書いてもらう必要がありますので、鍼治療をされたい場合はかかりつけのGPにもご相談ください。

私自身の例として、このようにGPに説明して推薦状を書いてもらいました。

慢性疲労が続き日常生活に支障がでている。西洋薬も試したのだが、回復しなかった。身体の負担が少ないTCMの治療を試してみたい。

保険適用例

私自身の実例をご参考まで。以前、肩の筋を炎症し中医師から針治療を受けました。私の保険はNTUC でしたので実費負担で先払い、後日保険会社へ請求しカバーされました。他のお客様で過去保険が適用された事例としては、腰痛、筋違い、五十肩、神経痛、自律神経失調、婦人科系疾患、筋肉の固まりによる指先の麻痺、不眠などです。

その他ご不明な点などありましたら、お気軽にお問い合わせください。

用語解説:Co-Payment(Co-Pay)
Co-Payとは自己負担額です。診察や処方箋薬を利用する時に適用されます。“$10 Co-payment”は、毎回医者にかかる度に$10の自己負担となります。